第二幕:青山兄弟の正体

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「秀一さん、皆様が見てる前で何をしようとしてるんですか(棒読み)」 「…んー、こういう事?」 「ぎゃー!!抱き付くな、変なトコ触るな!!」 「コラ雪村っ!!早く着替えなさいよ!!!!秀一様も着替えて下さい☆」 おいおい委員長さんよぅー、随分秀一と態度が違うんだなコラ。 俺は頬をブスーッと膨らませながら更衣室に入った。 女物を着るのは神々の儀式以来か(あの時は本当に悪夢だった) メイクは女子に任せて数十分で出来上がった。 「ほー……(同じクラスの男子一同の声)」 おい、いつもはバカにしてるくせになんで頬を赤らめてボケーッと俺を見つめる? ウィッグがずれたか? そんな事を考えてると、誰かに肩を抱かれて(言わずとも分かるだろうよ、フッ)少しよろけた。 「秀一、終わったなら声掛けろよ」 「………あぁ」 ヤバい、秀一声がかなり低い。 こういう場合は必ず怒ってるからなぁ~~(だってクラスの男子達に威嚇<イカク>してる(泣) そして俺は秀一の衣装に気付いた。 こっ、これは…… 「秀一すっげー、本物の王子みたい…」 「……湊も可愛いよ」 「………嬉しくなーい」 秀一がいつもの感じに戻ってホッとして、俺達は台本を一通り見て公演が始まった。 物語の内容は「昔々ある所にシンデレラという美しい少女が居た。 そしてシンデレラには2人の婚約者が居た(この時点で可笑しい) しかしシンデレラはお城に住む王子様が好きだった。 そんなある日王子様が舞踏会にシンデレラを招待した。 実は王子様もシンデレラに一目惚れしていたのです。 それに2人の婚約者達は怒り、王子様に決闘を申し込みました」 湊のツッコミ「ってか魔女とか居ねーのかい!!硝子の靴はっ!?」 さてさていろいろとモヤモヤスッキリした所で始まりです。 ―☆― 吾郎「シンデレラをお前なんかに渡すか!!」 真弘「シンデレラは俺のもんだ」 吾郎(ちょっ天野くん!?"俺達"でしょ<コソコソ>) 真弘(湊は、俺の) 吾郎(いや雪村くんじゃなくてシンデレラでしょ?ってか、どさくさに紛れて所有物宣言しないで下さい) 秀一「……おい、何ブツブツ言ってんだよ」 何やら不良のような王子様が婚約者であろう二人を蹴散らした(それはもう思いっきり) それに観客席の女子達が騒いでいた。 「王子様っ!!」
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