第二幕:青山兄弟の正体

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「……祐、おこっちょる?(笑)」 「………当たり前だろ、なんで女装して此処に居るんだよ」 「それは郁に頼まれて…」 「なんで仲が良いんだよ…」 「それはいろいろと…」 「佐久間様ぁー、そろそろラストなので準備して下さい!!」 女子生徒の声で俺は舌打ちして湊から離れた。 湊は俺の肩をポンポンと叩いた。 「大丈夫だって、祐の練習に付き合ったりしたろ?それにラストだけなんだから!」 「……」 俺は無言だ。 最後のワンシーンはお姫様が刺されて王子様が助けに来るシーンだ。 横たわる湊に駆けつけ、俺が抱えた。 ……湊のウィッグ、ドレスが何故か晃と重なる。 なんで……こんな所で… 手が震える。 その振動が湊にも伝わったのか、薄目を開けて心配そうに様子を伺う。 俺は湊を思いっきり抱きしめた。 言わなきゃ……台詞を… 「どうしてこうなってしまった、何故助けられなかったっ!!」
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