第三幕:黄泉の箱庭

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しかし陣さんは… 「湊様、食べ盛りなんですね…良かったら全部食べていいですよ」 「……えっ、はい」 ………って、素直に受け取るな俺ぇぇ――――――!!!!!!(しかし、やはり食べたいから受け取る) 陣さんは焼き魚を半分食べただけだった(残り物を俺に食べさせるワケにはいかないらしく、焼き魚の皿は陣さんが持ってる) 陣さん……お腹空かないのかな? すると、俺の心を読んだみたいに陣さんは苦笑いした。 「……今日、クラスの女子生徒達に差し入れを貰ってね」 あぁー、陣さん今腹いっぱいか。 しかしあのモテっぷりからして全部の差し入れって、かなり多いよな。 優しいのか哀れなのか分からないな。 俺はそんな事を考えながら陣さんから貰ったご飯を食べていた。 そしていつかの再来と思わせるような感じで雪さんがフラフラーっとこっちにきた。 「湊様、飲みなさい…今日はお祝いよ!!」 何のお祝いなのか分からないけど俺はいつかと同じ返答をした。 しかし、いつもより頑固な雪さんは引かず、陣さんに助けを求める前に陣さんが立ち上がり雪さんに言った。 「湊様は姫君だ、そんなものを飲んで頭を痛くしたらどうするんだ」 「そんなものとはなによー」 頭を痛くって二日酔いの事かな。 しかし、何やら陣さんは焦りそうだったので、俺はニヤリと悪魔の様な笑みを見せた。 それを遠くから真矢さんが眺めていた事は誰も知らなかった。 「雪さん、俺にもちょうだい!」 「ちょっ、湊様ぁ!?」 「そうこなくっちゃ♪」 雪さんは陣さんを吹き飛ばし(酒を飲んだ雪さんは最強だな)俺の所に来た。 「湊様はぁーお酒初心者だからぁーこっちねぇー」
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