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しかし陣さんは…
「湊様、食べ盛りなんですね…良かったら全部食べていいですよ」
「……えっ、はい」
………って、素直に受け取るな俺ぇぇ――――――!!!!!!(しかし、やはり食べたいから受け取る)
陣さんは焼き魚を半分食べただけだった(残り物を俺に食べさせるワケにはいかないらしく、焼き魚の皿は陣さんが持ってる)
陣さん……お腹空かないのかな?
すると、俺の心を読んだみたいに陣さんは苦笑いした。
「……今日、クラスの女子生徒達に差し入れを貰ってね」
あぁー、陣さん今腹いっぱいか。
しかしあのモテっぷりからして全部の差し入れって、かなり多いよな。
優しいのか哀れなのか分からないな。
俺はそんな事を考えながら陣さんから貰ったご飯を食べていた。
そしていつかの再来と思わせるような感じで雪さんがフラフラーっとこっちにきた。
「湊様、飲みなさい…今日はお祝いよ!!」
何のお祝いなのか分からないけど俺はいつかと同じ返答をした。
しかし、いつもより頑固な雪さんは引かず、陣さんに助けを求める前に陣さんが立ち上がり雪さんに言った。
「湊様は姫君だ、そんなものを飲んで頭を痛くしたらどうするんだ」
「そんなものとはなによー」
頭を痛くって二日酔いの事かな。
しかし、何やら陣さんは焦りそうだったので、俺はニヤリと悪魔の様な笑みを見せた。
それを遠くから真矢さんが眺めていた事は誰も知らなかった。
「雪さん、俺にもちょうだい!」
「ちょっ、湊様ぁ!?」
「そうこなくっちゃ♪」
雪さんは陣さんを吹き飛ばし(酒を飲んだ雪さんは最強だな)俺の所に来た。
「湊様はぁーお酒初心者だからぁーこっちねぇー」
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