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俺が指差した所には雪さんがまるでゴ〇ラのように暴れまわってる姿があった。
それを陣さんが頭を抱えて呆れている。
俺はくるっと回れ右をして陣さんに背を向けた。
フラフラする足を必死に立たせる。
「…陣しゃん、最後に一つ質問!」
「はい?」
陣さんは驚いていたが構わず話した。
「……陣しゃんは今、男に恋してる?」
「…………はい」
「どしてぇ?陣しゃんなら女の子いっぱい寄ってきゅるのに…」
「………好きだから、ただそれだけです……俺は恋愛に理由はいりません」
「そっか」
そして俺は後ろを振り返り陣さんに優しく微笑んだ。
「両想いになれるといいね」
「……」
そして俺は庭に向かって歩き出した。
陣さんは俺の言葉に言葉が出てこなかった。
(……愛してはならない相手を愛してしまったのは分かってる…だけど、それでも俺は貴方をお慕いしております)
そして陣さんは雪さんの元に向かった。
―☆―
冷たい風に当たってるとだんだん思考が落ち着いてきた。
まだ完全に酒が切れたワケじゃないけど……意識ははっきりとしてきた。
そして庭を散歩してると、ライカさんと出会った池までやってきた。
やっぱりライカさんはもうさすがに帰ったよな。
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