第三幕:黄泉の箱庭

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「あれ、人に聞いておいて自分の秘密は教えてくれないの?」 加瀬がとぼけたようなムカつく面をした。 ……おい、見返りなんて聞いてねーぞ? 俺は眉間にシワを寄せてると加瀬がクスクス笑った。 そして俺に近付き、ドアの横の壁に追い詰められた。 ……どうでもいいが、顔近い…(マジで気持ち悪い…オェ) 「…君、なにか隠してない?……可笑しいんだよねぇ~」 お前の頭が可笑しいんじゃねーか……と言いたいが、今は何されるか分からないから下手な事は言えない。 加瀬は俺の胸元に手を当てた。 ……ヤベッ、マジで鳥肌が… 「…姫を守る守護者とはいえ、実際は姫の方が強い」 「……そうですね」 半分白目になりかけてるが、何とか答えた。 すると、俺の反応を面白がった加瀬は胸元に置いてた手を俺の頬に移動させた。 …くそ、やりたい放題やりやがってぇー…… 俺は自然と拳を作ってワナワナと震えていた。 そして加瀬の言葉に俺は驚く事になる。 「…君の父上も普通に強いが蒼様の力の半分以下だ」 おい親父、言いたい放題言われてるぞ。 俺は、此処には居ない親父にテレパシーのようなのを送った(届いたかは知らんが) 「…しかし、何故だろう…湊くんは姫君の中で一番強いと言われてる」 ……それは湊に会う前から知ってる。 実際はなんちゃってバカだったが… 「……しかし、君は…そんな姫君より…遥かに強い力がある」 「……それは俺が望の来世だからじゃねーの?」 「望?……そんなのとは比べるのも失礼な程に、君は他の誰よりも強い」 望の事をそんなの呼ばわりされたからか、カチンときた。 「…ねぇ、君は……本当に人間?」 「………くだらねー、人間以外の何に見えんだよ」 「………………そうだね、例えば」 加瀬が何かを言う前に部屋のドアが開いた。 「キャ――――――――!!!!!!????」 「ギャ―――――――――!!!!!??」
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