第一幕:湊の春は今日も空回り

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「おはよう、今日は寝坊じゃないのね」 「うん、朝っぱらからお母さんの雷が炸裂でねー」 私は親友達と学校に向かった。 申し遅れました、私の名前は佐久間梓(サクマ アズサ)。 ちょっと前までは従兄弟の家に居候してたけど、海外転勤から一時帰国してお母さんだけが日本に残る事になって、二人で暮らす事になりました(お父さんはまた海外に行きました) そして学校に着いて私達は手を繋いで一列に並んだ。 「いくよ!」 『せーの』 一歩前に踏み出した。 『高校生活スタート!!』 こうして私達は高校生になりました。 クラスを確認する為に生徒で賑わっているクラス表を見た。 千尋と優ちゃんは同じクラスみたい。 そして千尋は横に居る男の子を見た。 綺麗な顔立ちの男の子にうっとりしていたが、男の子はスタスタと校舎に入ってしまった。 私もクラス確認しようとするが、紙が指をすり抜けて風に舞った。 「…あ」 紙を追いかけようと走るが、途中で転けてしまった。 地面にこんにちはするのを覚悟で目を瞑る。 すると…… 「……っぶねー」 千尋と優ちゃんの心配する声が聞こえる。 だけど、私は支えてくれた人の顔をジッと見ていた。 支えてくれた人の手にはクラス番号が書かれた紙があった。 …けど、今の私にはどうでもよかった。 これは偶然か……必然か…… 夢の中で会った騎士様がそこには居た。 「大丈夫?」 「……は、はい」 騎士様は私を心配した後、さっさと何処かに行ってしまった。 私は彼が行った後、千尋達に心配されたがしばらくボケーッとしていた。 それは運命の出会いだった…… この世界を変える………必然的な出会い
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