24人が本棚に入れています
本棚に追加
初対面の青年(しかも恥ずかしい姿を見られた)の申し出に一瞬にして恥ずかしさを忘れた※※は、青年を自分の中で救世主的存在へと格上げし、手を打ち合わせて喜んだ。
「ありがとうございます!あなたの言うとおり道がわからなくて困ってて…凄く助かります!」
「そう?そう言って貰えて俺も嬉しいよ…退屈してて困ってたんだ」
「?そうですか…私は※※って言います。陰陽山から来ました」
「※※か…俺は竜尊。この鬼灯山に住んでるんだ」
「!この山の方なんですね?よかった!凄く心強いです!この山に私のオバさんがいるらしくて、そこへ向かっているんですがご存知ですか?」
「君の叔母さん?」
(…この山に女なんか住んでたか?)
訝しげに眉をしかめて首を傾げる竜尊に、※※は不安を感じつつも言葉を続ける。
「オバさんの名前はムツキさんって言うんです」
「…………オバでムツキ?」
最初のコメントを投稿しよう!