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夏休み明けの新学期といっても、なにかが変わっているわけじゃない。
学校内の雰囲気がまだなんとなくはしゃいでいるような気はするけどね。
でも、それだけだ。
また前と何一つ変わらない日常生活を送る、それでいい。
教室の窓際でときどき遅刻してくる生徒を見ながらそんなことを思っていた。
終業式が終わるまでそうしていたように、朝のホームルームが始まる。
ふと、教室のドアの外を見ると教卓に先生はいるにもかかわらず人影が見える。
別の先生か?
そんなことに頭を使っていたぼくは担任の話など、まるで聞いていなかった。
人影なんて気にせず、素直に話を聞いていればこんなに驚かなくて済んだのにね。
その人影は教室の中へ、すっと入ってきた。
先生の誰かだろうと思っていたぼくは面食らって目を丸くした。
生徒だったのだ。ホームルーム中にまさか制服を着た人が、担任もいるなか教室に入ってくるなんて思いもしない。
そして一言
「俺はこのクラスが嫌いだ」
いやいやいやいやいや、なに言ってるのこの人は!?
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