第一章 ~出会い~

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「じゃあ、橋口君。 なんでわざわざ俺の後ろの席に?」 「君は先生の話を聞いていなかったのか?」 はい、あなたの傍若無人ぶりに呆気にとられて聞くことが出来ませんでした。 「確か君は俺が教室に入ってきたときも1人だけ変な反応をしていたな。 うるさかったり、からかったりするのはもちろんだが、話を全く聞かないと言うのも褒められたことじゃないぞ」 どうしてぼくは気がついたら説教されているのか、わけがわからない。 「そんなことを言っても席は近いしな。 最初からケンカしてもしょうがない」 最初にケンカをふっかけてきたのはどちら様でしたっけ。 「名前は?」 「森山翔」 なるべくそっけなく答えてやる。 そんなのはお構いなしに真の手が差し出された。 「これからよろしく」 へぇ、案外礼儀正しいんだな。 よくよく考えれば言ってることもまちがっているわけじゃないしね。 …いや、待て待て待て。 騙されるな翔。 この真の性格は並み大抵のものじゃない。 扱いにくいことだけは確かだ。 しかしまぁ、あいさつくらいはね 「あぁ、よろしく」 真の手をしっかりと握り返す。
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