34人が本棚に入れています
本棚に追加
「上陸用意、三十秒前! 神の御加護を!」
上陸用舟艇の操舵手が叫ぶと、部隊の中にあからさまな動揺が広がった。
「左舷隊、右舷隊、上陸用意! モタモタするな! 迫撃砲の穴に気を付けろ!」
エンジン音に負けない勢いで部下達に叫ぶ。
ミラーが叫ぶと同時に、彼の右腕であるホーバス軍曹も指示を飛ばし始めた。
「上陸したら散開だ! 五人が固まりゃ良い的だが、一人なら弾のムダだ! 良いな?」
敵の阻止砲撃の音が次第に大きくなっていく。
海岸はもう目と鼻の先だった。
最初のコメントを投稿しよう!