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プロローグ
色褪せた世界の中心で
◇ ◇ ◇
――…ひらひらと真っ白な花が宙を可憐に舞い、天上からは同色の結晶が頬を撫で、大地を包み込む。
――…白が造り出す美しく幻想的で残酷な世界は、“黒き穢れ”をその“白き光”で浄化するのだろうか。
――…白は人々に明日を生きる希望を。
闇は人々に束の間の安息を。私はその白き世界の中心で制裁と言う名の眠りにつく。
――…闇が徐々に迫り来る。永遠に目覚めることのない、深い深淵の闇が。
――…逃れられない。穢れてしまった私にもう光は何も差し伸べてはくれない。……タスケテと、こんなに叫んでも闇が私の身体を蝕んでいく。
――…ひらり、ひらり。これは闇に囚われる合図(サイン)。
――…嗚呼、コノ世界ハ何テ美シイノダロウカ。デモ、ソレデイテ何ヨリモ醜ク、憎イ
――…でも、
ソレデモワタシハ……
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