青い炎の魔法使い

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「ここまで語りましたが、無理に信じて頂く必要はありません。そもそも、信じて頂けなくても仕方無い───いえ、信じて頂けなくて当然の事を言った訳ですから」  自分で語っておきながら、そう言うのか。 「ですが、私は嘘を吐いていないと断言しましょう。その上で信じて頂けず、もしそれを理由に私の身柄を拘束すると仰るのなら、私は即座に姿を眩ませますよ」  ───ッ! 「身柄の拘束など───」 「無いと、断言出来ますか?」 「───ッ、……いえ」  私の反論は、ユウキ殿の一言で潰された。  気休めの言葉など、そんなモノか。 「侵入した訳では無いが城の内部にまで入り、そして公然と嘘を吐く強力な魔法使い。私が軍の人間で相応の権力を持っているなら、放置だけは確実にしません」  ……実際、その通りだ。  そんな危険因子を無視するなど、有り得ない。 「そうだな。拘束はともかく、放置は出来ない」  父上がハッキリと言ってしまった事に一瞬驚いたが、今更だと言う事に気付く。 「まあ実際、異世界云々を信じたとしても、放置は出来ませんよねぇ」 「何らかの監視は、最低限付けられるか?」 「あんまり乗り気はしませんけどねぇ」 「仕方無い、か」  だからマクダネル少尉。  何故貴方はそうなのですか。  重かった空気を急に軽くしないでください。  落差に戸惑います。 「と言う訳で、俺かキャヴェンディッシュ中尉の監視下に居て貰う方向で話を進めて良いですか? もう良いですよね、本人が諦めてるんで」 「私も同意見ですよ、話に付いて来ていないお二方」 「貴方の諦めと切り換えの早さは何なのですか、ユウキ殿!」  私は殆んど叫ぶ様に言った。
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