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今日は酔っ払い一人と立ち読みに来たジャージにパンチパーマの分かりやすい男に、避妊具を買いに来たカップルだけだった。
最後の客から一時間ほどたっているがそれからひとっ子一人こない。
スタッフルームで昨日発売されたばかりの週刊誌を読んでいると来客報知機のチャイムが鳴り響いた。
これでレジに出ていかなければ
ならない。
まあ、でも後数ページ読んだらきりがいいし。それからでも。
「いらっしゃいませー。」
店内を見渡す。
誰もいない。
「あれ?出ていった・・・・訳ないよなあ。」
出ていく際にも報知機は鳴るのだから気がつかないはずがない。
とりあえずぐるりと店内を周回してトイレに行ってみる。
ときどきトイレに商品を持ち込んで万引きする輩がいるからだ。
トイレには誰もいなかった。
いよいよ持って不思議な話だ。
まあ、たまに風とかでセンサーが反応する時もあるし・・・
店に誰もいないのなら自分がいる必要もないとスタッフルームに引っ込もうと踵を返す。
しかしレジ横に置いてあるオデン販売機の横に鎮座しているモノを見て愕然とした。
猿がいた。
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