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殴りつけようとした箒をかわして猿は中華まんの保温器の上に飛び乗った。
そして尻を高々と上げると威嚇の雄たけびを上げた。
それにひるまずさらに箒で追い打ちをかけると猿はあろうことか飛びかかって来た。
一瞬ブラックアウトする視界。
しかし無意識にか猿の首根っこを掴み床にたたきつけると猿はなおも飛びかかって来た。
今度は、そのするどい爪で顔面をひっかけてきた。
これはいかん。自分の手には負えない。
そう判断するが早く、携帯に手を伸ばし緊急用に教えられている番号にダイアルした。
『はーい。もしもしー。』
「て、店長。猿です!猿が来た!!」
『な、何だと!!!すぐに行く!!!それまで安全な所に隠れてなさい!!』
店長はこの店の二階に住んでいる。なのですぐに来てくれるだろう。
ほっと安心する。
そして猿と距離を取ったままお互い睨みあいが続いた。
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