第四章 ハルボードの実態

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 さっきの決意、その舌の根も乾かぬうちで恥ずかしい限りだが。  俺はキレた。 「お前、いい加減に……!」  そう言って立ち上がろうとしたとき 「ま、まあまあっ! マサキさん! 王女様!」 両手を開いて制したのはメリル。 「お二人とも真剣なのはよく分かりましたから、この辺で」  間に入ってきた彼女はどうにも困り顔だ。 「――――っ」  その表情を見て、怒りに急ブレーキがかかる。 「ねっ? 止めましょう?」  申し訳なさそうに手を合わせる。  ……確かに、これ以上は不毛だ。さっきの決意の通りに……。 「止めるも何も、既に結論は出ておる。私は元々これ以上話すことはない」  こいつ完全に喧嘩売ってるな。 「こやつの意識の低さは、計画に支障をきたす。お主もそう思わぬか? メリル」  聞こえよがしに王女様が言った。 「え? わ、私は別に……ってですからもう止めましょうって!」  話を蒸し返しだした王女様をたしなめるメリル。  メリルが目の前にいたのに、完全に意識から外れていた。  メリルがいるところで、メリルを助けるなんて話を――。 「悪い、ちょっと頭冷やしてくる」  俺は誰の返事を待つこともなく、席を立って部屋を出て、勢いのまま店を出て行った。
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