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ふと、足元に転がっていたカッターを手に取りました。
そういえば、僕はこれで自ら命を絶ったのでした。
背後の壁に目をやると、真っ白い壁に点々と赤黒い汚れがこびりついていました。
引きこもり、母さんと父さんの足枷になってしまった僕は申し訳なくてしかたありませんでした。
申し訳ないとは思っても、どうしようもできない僕は母さんと父さんの足枷を外してあげようと思いました。
たしか、最期はとても暖かな気持ちに満ちていたような気がします。
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