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「お待たせ。
帰ろ?」
校門に背を付け寄り掛かって立っていた諭に、芽衣子は声を掛けた。
諭は微笑み、芽衣子の隣を歩き始める。
2人の間には、もどかしい少しの距離。
諭はもっと芽衣子に近付きたい、と思ったが、躊躇った。
「今日も先生の話が長くて。
結構待ったでしょ。」
いつも部活が先に終わるのが諭はなので、芽衣子の部活が終わるのを待つのが日課になっていた。
諭はそれを苦だとは思わず、待っている間も芽衣子と一緒にいる時のように、どきどきしていた。
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