特別な言葉

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「俺、あだ名ってなかったかも。  あ、小学生の頃は仲良い奴には【さときち】って呼ばれてた。」 右を歩く芽衣子の方を見ながら答えると、芽衣子は下を向きながら小さく「さときちか…」と呟いていた。 「それくらいじゃない?  どうしたの急に。」 突拍子もない質問に、諭は質問で返した。 芽衣子は顔を上げ、少し恥ずかしそうに口を開く。
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