特別な言葉
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諭が葛藤している内に、芽衣子ははっとしたように手を解き、少し距離を置いた。 小さく「ごめん」と呟いて、また頬を赤らめた。 2人はまた歩き出し、家に向かっていたが、言葉はなかった。 沈黙に耐えかねた諭が、口を開く。 「芽衣子さん、俺のこと何て呼んでくれるの?」 無表情だった芽衣子の顔が、またにんまりと綻んだ。
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