一章

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俺が殴ったものは、松永ではなく、朱雀が持っている出席簿だった。 「ぁははは…、」 やっぱり松永、殺す。 「まぁいい。席に着け。」 「ぇ?なんで…デスカ?」 「…お昼の時間はもう終わりだぞ。」 …………うっそーん…。 はぁ、今日は最悪の1日だった。 放課後はもう来なくていい。と言われた俺と松永は、普通に家に帰った。 絶対俺、朱雀にいびられるな……、 まぁ、松永を5発殴って満足していたが…、 足りなかったな……、 はぁ、朱雀に怒られるのは嫌だ……、 しかも、もうすぐ帰ってくる時間…、 ぁと5秒…4…3…2…1… 「ただいま。」 「…ぅ゙っ…、」 一秒の狂いもなく毎日帰ってくる朱雀が腹立たしい…、 「ただいま。」 リビングに来て、朱雀がまた「ただいま」と言う。 「おかえり。」 「晩飯、作ったのか?」 「ぁ、ぁあ。カレーだけどな…。食うか?」 「ぁあ。じゃぁ着替えてくる。」 ぁれ? 怒ってないのか? ぃや、油断は禁物だ。 絶対に何か企んでいるに違いない。 .
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