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「でも彼は……向こうで好きな人ができてしまって」
百合絵はその言葉を吐き出すと、ひっくひっくと嗚咽し始めた。
私は百合絵が泣き止むのをじっと待つ。
「一昨日、その事実を告げられたんです。『別れて欲しい』って」
「じゃあ一昨日、彼に会ったのね?」
「いいえ。電話で言われました」
「そうだったの……」
「それで私、どうしても納得できなくて。昨日、彼のところまで行ったんです!」
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