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私は事務室に戻った途端、深い溜息をつく。
気づいた多佳子が心配そうに声をかける。
「店長、どうしたんですか? 顔がブルーですよ」
「亜瀬利さん、ガツガツし過ぎてて怖いのよ。不安だわ」
「でも、ほとんどの男性がそうじゃないですか? 鬼山さんだってガツガツしてたし」
「ううん。鬼山さん以上なの。百合絵さん、蛇に睨まれた蛙のようだった」
ハルミも毒舌で口を挟む。
「イノシシに睨まれたウサギ、って感じですよね。私、また聞いてきますよ」
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