何もかも切なくて

18/29
前へ
/1041ページ
次へ
私としては、そう相槌を打つしかなかった。 すると彼女は気分を良くしたのか、さらに話し続ける。 「23歳のお嬢様なんですよ。お父様は大学の先生で」 「はぁ」 「ごりっぱな家柄のお嬢様で、私も乗り気なんですの、オホホ」 このまま長話をされては、ちょっと困る。 私は会話を打ち切ろうとして彼女に告げた。 「では百合絵さんとのお話はお断りにいたしますね。今から百合絵さんにお伝えします」 「あ、お願いしますね。ご苦労様」
/1041ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15096人が本棚に入れています
本棚に追加