何もかも切なくて

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「ご連絡ありがとうございました。では失礼いたします」 電話を切って、軽い溜息をつく。 向こうから断ってくれたので、私は気まずい思いもせず助かったわけだが……。 何というか、真座近本人の将来を想像すると複雑な気持ちだった。 モテない男四人の半分が終わったので帰ろうと立ち上がった時、また電話が鳴った。 私は再び座り直して受話器を取る。 電話の相手は…… 22歳のアヤに夢中な48歳、北村二郎だった。
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