何もかも切なくて

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私の切なさなどとは無関係に、夜は明けるし日は昇る。 今日も朝から暑い――。 真夏日を体感しながら、私は職場へ向かった。 平日の午前中が暇なのを良いことに、私たちスタッフはアイスコーヒーと水ようかんでリラックスタイム。 私が昨夜の報告をすると、多佳子とハルミは驚いたり感心したり。 「鬼山さんが文句も言わず受け入れたんですか……」 「真座近さんは何もかもお母さん任せなんて、呆れちゃいますね」 「北村さん、思ったより優しい人だったんですね」 二人はそんな感想も述べた。
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