物語は突然に

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2010年8月1日 このクソ暑いなか俺は思った なんだこれ?? そこにあるのは稲妻で切り裂かれたような真っ白い何か 近所を散歩中 俺は見知らぬ場所に迷い込んだ そこは一本の巨大な木を取り囲むように 周りは細長い木々によって円を描かれていた ぽっかりと空いているこの空間には何か異様な気配さえ感じられる 何年とこの近くを通っていたがこの場所の存在を知ったのは今この瞬間だった そして俺の目の前にはその巨大な木と その木の前にある真っ白い何か 近寄って覗いてみる そこから見える景色はただただ真っ白で 俺は多少興味を持った だってこんなもの生まれて15年 今だかつて見たことがない 反対側に回ってみると驚いた そっちからは何も見えないのである あるのは細長い木々 俺は再び元の位置に戻った すると再びその何かは存在している 今度は横から見てみる 今度は細い線となり瞬きすると見失いそうなほどだった 暑さでついに頭が壊れたのか はたまたこの何かが異常なのか それを確認するにはそれほど時間はいらなかった なぜならその何かに俺は一瞬で吸い込まれたからだ ホントに一瞬だった 気付くと俺の視界は真っ白で 前も上も下も右も左も真っ白だった ただ後ろには真っ白な空間の中にぽつんと緑色の木々が見える それは間違いなく先程俺がいた場所だった 俺は焦った この状況 いったい俺はどうすればいいのか 重力がないのか俺はクルクルと回っている いつしかどっちが上でどっちが下なのか分からなくなった 吐き気さえするようになった頃 目の前にまたぽっかりと違う何かがあった 緑の木々と青と白の空 ぽつぽつと家のような建物も見える 俺は再びその景色の中に吸い込まれた 次の瞬間俺は先程まで見ていた景色の中に立っていた 後ろを振り向くとまた稲妻で切り裂かれたような真っ白い何かがある 驚いたことにさらに後ろにはあの巨大な木もあった 何が起こったか分からない ただ言えることはさっきまでいた場所とは違うということだ そしてもう一つ違うことに気付く 太陽が……3つある
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