1254人が本棚に入れています
本棚に追加
春、門出の4月。
麗らかな春の日差し。
天候は晴れ、絶好の学校日和。
男子高校生である俺、藤原和樹(フジワラカズキ)は今日から第2学年となり、
新しいクラスで輝かしい新生活をスタートさせるはずだった。
そう、はずだった。
「和樹くぅーん!待ってーー!」
後ろから黄色い声が聞こえる。
が、その声はあまりにも恐ろしかった。
「私みたいな美少女が追いかけてるのになんで待ってくれないのぉー!?」
「タマとチンぶら下げた美少女なんてこの次元にいるわけねーだろーー!!」
そう、彼女は正真正銘の男だったからだ。
「待ってぇーー!!」
「待つかーー!!」
今日も俺の住む街で特定の人のみにお送りする逃走劇が始まった。
最初のコメントを投稿しよう!