第1楽章~始まりの出会い~

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まあ、理由は他にもあるでしょうね、と付け加えてユフィンリーは自分の仕事に戻る。 「フォロン先輩、そろそろ時間じゃないですか?」 ペルセルテが時計を見て声をかけてきた。 「あっ、もうこんな時間か。所長、出てきます」 「了解、しっかりね」 ユフィンリーに頷いて返し、僕は裏口。駐車場に続く扉に向かう。 「コーティ、行くよー」 「分かっている」 コーティカルテも僕のすぐ後ろについてくる。 通路を抜け、裏口の扉を開くと、駐車場には一台の大型二輪が止められていた。 ハーメルン 大型二輪に単身楽団を組み込んだ可変型の単身楽団だ。ユフィンリーが特注でヤマガに作らせたものを今はフォロンが使っていた。 ヘルメットを被り、ハーメルンに跨がる。エンジン始動。 大型二輪独特の重低音のエンジン音が駐車場に鳴り響く。 「準備はいい?」 後ろに飛び乗ったコーティに聞く。 「無論だ」 彼女の答えを受けてハーメルンのクラッチを操作してギアをローへ。 ハーメルンはゆっくりと動き、駐車場を出て公道へと走り出した。
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