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倉side
テレビ局の廊下。
横を通るスタッフさんと挨拶を交わしながら楽屋に向かう
「おはようございます」
どのスタッフさんも笑顔で挨拶をしてくれて
ええスタッフさんやわぁ…って。
楽屋の入り口まであと少しのところで後ろの方から俺の名前を叫ぶ声が
「おーくらー!」
その声の主が誰かなんて姿を確認する必要はなくて
くるっと向きなおした体の向き
「おはよう亮ちゃん」
ばふん。って効果音がついても良い位の勢いで抱き付いてきた亮ちゃん
「おっと…!急にびっくりするやんか」
「ん…ごめん」
「まぁええけど(笑)」
廊下のど真ん中で抱き合うアイドル。
これってもしも男女やったらスキャンダルなんやろうけど僕らには関係ない。
やって同じメンバーやから
男同士やから
「亮ちゃん、走って来なくたって楽屋で会えるやん」
「んー…大倉の背中を見たら今すぐ挨拶したかったから?」
「んふ。なによーそれー」
「そのまんまや」
さすがに廊下のど真ん中でずっと抱き合うとスタッフさんの目が…;;
「亮ちゃん楽屋に行こ?」
ちょっとショボンとした顔をしながら俺から離れる亮ちゃんは少し名残惜しいけど
ちゃっかり俺の隣にピタッとくっついて歩く
「大倉がこんなに早く来るなんて珍しいなー」
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