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手術の後、母の容態はすっかり良くなり
退院の許可が出ました
私はこの時、母の病気は完全に治ったんだと思い込み
唐突にこんな事を母に言ったのです
「ユキ、大きくなったらママのお嫁さんになる！」
この時の母はしばらく爆笑していました
そして
「お嫁さんになるなら、お料理を覚えないとね」
と、笑いながら頭を撫でてくれました
それから私は母と一緒に料理やお菓子を作るようになりました
私が一番初めに一人で作れた料理は
……………恥ずかしながら即席のラーメンなんです
母は即席の食品を酷く嫌っていました
なので、私が即席のラーメンを調理した時は怒られました
しかし、その後は泣く私を抱き締めて
「でもよくできたね。頑張ったね、ユキ」
そう言って涙を拭ってくれました
それからしばらく経ち、夏休みのシーズンになりました
我が家の夏の過ごし方は基本的に父の実家がある長野県で過ごします
川で遊んだり、魚を釣ったり…
親戚が民宿をやっているのでそこに泊まったり…
いつもと違うことは母がいないこと
病院の方からドクターストップがかかったのです
私は埼玉県に住まいがあるのですが
母も同じです
私の住むさいたま市から長野県の伊那までは約200kmの道のり
遠い距離を移動するのは
まだ母にはキツいみたいで
なかなか許可は下りませんでした
長野から帰ってきた私は母の胸に飛び込みました
母はしっかりと私を受け止めてくれました
．
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