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~ミコッティの視点~
神さまのバカヤロー!なんで【アイツ】と分けやがった!
あの球体は、理性知性と本能と、別の人格形成をされていた。本来なら、一人のヒトガタとしてうまく機能するはずだったのだ。
うっかりというか、見事に真っ二つ。
ちくしょう、【アイツ】は賢いからとっさに丸くなりやがった。 オレは本能のみだから、【アイツ】がいねえと動けねえし話せねえ。意識はあるんだが…
まいった。ほんとにまいった。
このまま 生まれても、歓迎されない予感がする…
案の定、女王の胎内にいるときから、あーだこーだ言われた。
ちくしょうちくしょうちくしょう、馬鹿にしやがって!
だから、生まれたときにこういってやったんだ!
ふざけるな!こんちくしょう!
だが…他のやつらには「ふんぎゃーあんぎゃー」としか聞こえなかったらしい…
母親である女王は明らかに嫌悪感をあらわしている。
まわりも同じ。本能で感じ取れる。
疎外感。オレの存在の拒絶。
なんてこった…オレは生まれちゃいけなかったのか?
ひたすら泣き叫ぶしかできなかった。
【アイツ】はどこにいったんだ!
オレの半身!二人で一つなのに!
【アイツ】を探してくれ!手遅れになる前に!
…でも、オレの叫びは誰にも届かなかった。
そして、オレの苦難は始まる。
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