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「あ~る~こ~♪あ~る~こ~♪
もやしは~病気~♪」
「ウルサウザキモい」
「いろいろ混ぜないでよ!」
「五月蝿い、ウザイ、キモい」
「分けろって意味じゃ、
ないからね!?
僕泣いちゃうよ!?」
「泣いていいから黙れ」
黒い方は少々手厳しいようだ。
ただ、相手が相手な為に
あんまり可哀想でもない。
「んで、狩る相手は?」
「『落とし武者』。
名前は不明だ。属性は風と水。
武器は刀。どう考えても俺向きだ」
「そうだね。でもどっちがやるかは」
「こいつ、だろ?」
黒い方が出したのはコイン。
指で上に弾いた。
「表!」
コインが地面に落ちる。表だ。
「獣の勘は鋭いな」
「人間だけどね」
「ん?人間だったかお前」
「人種差別も真っ青の天然!?
偽のそういうのは予測できないよ」
偽、というのが黒い方の名だろうか。
いくらなんでもひどい気がする。
byジャムおじさん
「居たぞ」
「あ、ほんとだ」
手配書に載っている本人そのもの。
確かに刀を持っている。
「みーつけた!」
とてつもないスピードで
緑の馬鹿が突っ込む。
加えて地属性の魔力、
破壊力は相当な筈。
ここで魔力について纏めておこう。
魔力はエレメントというものから産み出される。
エレメントは皆生まれつき持っていて、属性も人それぞれ。
火、水、氷、風、雷、地、光や闇ひいては時空や重力なんかもいる。
指紋、声紋のように、
個人によって異なり、
同じ氷でも「冷気」を操るもの、
「氷」を発生させるものなどの
違いがある。
属性にはそれぞれ
「性質」と「物質」がある。
「物質」は簡単だ。
火属性なら火を出したり、そこにすでにある火を操ったりできる。
産み出すより操ったりした方が
魔力の節約になるから、
火属性の奴は武器に火打ち石とか仕込んでいる。
「性質」は若干難しい。
魔力が持つ性質で、
体とかに影響を与える。
地属性の性質は「蓄積」、
これを利用して力を体に
溜め込むことが出来る。
大地から力を吸い上げる者もいる。
地上の肉弾戦において、
地属性はかなり有利。
その分体が重くなるけど、
あの野生児には余計な心配かも。
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