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「問題はオウガテイルでは無く別の何かって事ですか?」
「そうなんだ。さっきの偵察班はオウガテイルとの戦闘で後一歩の所で不思議な声を聞いたそうだよ」
声を低くしながら喋るサカキにジョナサンは後退りした。
「不思議な声?」
「後で私も偵察班から聞いたんだが、「タチサレ…タチサレ…」と言っていたらしい。実に興味深くないかい?」
サカキはコンピューターを操作する手を止め、ジョナサンを見た。
「その声の正体はわかってるんですか?」
「いや…その声を聞いた者はたくさんいるけど姿を見た者はいないんだ。ただわかっているのは…
戦闘中のアラガミが弱っている時に聞こえるらしいんだ」
ジョナサンは頭を掻いた。面倒な事になったかも知れない。
「なるほど。俺に頼んだ訳は万が一その声の正体と遭遇した時に備えてという訳っすね?」
「すまない…君にしか頼めない任務なんだ」
ジョナサンは頷いて了解の意図を伝えた。
「やってくれるかい?ありがとう。場所は……」
贖罪の街
アラガミが出現した直後に、多くの人々が集まり栄えていた都市の一部。教会を中心とした居住区はアラガミによって無残に喰い荒らされている。
皮肉な事に祈る神によって滅ばされたこの街に目標が逃げ込んでいると聞いたジョナサンは警戒しながら調査していた。
「何も起きなきゃいいが…」
神機を刀身形態にする。基本は銃身形態にしているがアラガミの奇襲に備えてすぐに防御出来るようにする為だ。
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