第一章 地獄からの声

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「!?」 突然聞こえた声にジョナサンは固まった。辺りを見回しても人影は見当たらない。 それに今の声は耳で聞いたというより“頭に入って来た”という方が正しいかも知れない。 サカキが言っていたのはこの声だろう。 「フン!どこの誰だか知らねーが、その命令は聞けないな!」 ジョナサンは銃の引き金を引いた。火炎の弾丸がホーミングしたかと思うと、全方向からいくつもの炎のレーザー弾がオウガテイルの体を貫通していく。 オウガテイルはそのまま倒れて動かなくなった。 「名付けて─『脳天直撃弾〔火〕』だ。障害を排除。特に難しい局面は無かったな」 オウガテイルの残骸に近づき表向きの任務であるコアの回収作業に入る。先程の謎の声について考えるのは後にする事にした。アラガミを崇拝しているカルト宗教団体の奴らの仕業かもしれない。 神機を捕食<プレデター>形態にして残骸に食らいついた。しばらくして刀身形態に戻った神機を担いでその場を後にしようとする。 オノレ人間メ… 我ラノ仲間ヲ殺ストハ許サヌ! コノ『ガネーシャ』貴様ニ魂ノ裁キヲ与エヨウ!! Aエリアに戻ったジョナサンは空を見上げた。何かが飛んで来るのが見える。飛行機?違う。 あれは…アラガミだ。 「なんだよ……あれは…?」
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