*06..カラフルスカイ*

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それはある日振り落とされた悪夢。 まるで現実味のない突然。 だけど何度瞼を見開いても変わらない本物。 ・・・真っ白な壁に覆われた異質の空気が溢れる病院の一室で、 僕らは声を知らない人形のように、ただ浴びせられた言葉を飲み込むことに戸惑った。 理解など出来ないまま・・・ 悪夢は現実世界を支配していく。 「胎児が急激に弱ってきています。すぐに入院をして頂いて検査と治療を始めましょう。場合によっては普通分娩では母体にも影響が・・・」 ――――――・・・頭が・・・ 真っ白になった。 医者の言葉が音を無くした。 口がただパクパクと動いているだけで、 自分の呼吸音すら耳に届かない。 ただ心臓だけが、暗闇に呑まれながら鈍く叫んでいた気がした。 .
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