*06..カラフルスカイ*

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その叫び声は仕事が終わってから面会に来た、とある日の午後7時頃。 間もなく終わる面会時間。 慌ててたどり着いた病室の前で耳にした。 わけがわからず扉を開けると、 看護婦さん達に腕を捕まれている桜さんが居た。 いや、多分正確には、 暴れる桜さんを必死に抑える看護婦さん達。という図だと思う。 「芹沢さん!落ち着いてください!まだそうなったわけじゃないんだから!」 「大丈夫ですから!頑張りましょう!ね!?」 婦長さんまで駆け付けて、必死に説得しているその中で、 桜さんは泣きじゃくりながら叫び続けた。 「離してよぉっ!どうせもう助からないんじゃない!!これ以上堪えられないのっ!」 ―ドクンッ・・・ 「苦しませるのは嫌なのっ・・・お願いだから!楽にさせ・・・―――――」 「桜さん!!!」 心臓が 外に出たがってる。 苦しくて、痛い。 「・・・か・・かな・・でく・・・」 僕の震えた呼び掛けに、桜さんや周りの看護婦さん達が動きを止めてこちらに目を向けた。 目には涙を溜めて、 鼻は酷く赤くなり髪も乱れたまま・・・ 桜さんは僕を見つめながら 更に瞳を潤ませた。 でも・・・ ごめん。 「―――――――・・・聴いてるよ。」 僕、今・・・悲しいくらい 怒ってる・・・。 .
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