*01..空と雲の出逢い方*

7/9
前へ
/241ページ
次へ
どこから熱くなったのかわからないが、とりあえずちゃっかり"那智"って呼んでいた自分に気付いた。 内心では"やっちまったな!"なんて古いギャグが連発されているではないか。 くそ。 「・・・響。」 「なんだよ喋んな。」 「なんだよて言うてんのに喋んなてひどない?それよかアレや、俺の直感て当たるんやで。」 「へぇ、確率は?」 「宝くじは3回に1回高額当てたんねん。」 「それ直感っつーより強運だろ。てか当て過ぎじゃね?」 「もはや神の申し子て崇めてもえぇくらいや。」 「神の申し子なら逆に中途半端だな。」 「夢はでっかく世界チャンピオンや。」 「それなんのアニメか知識なきゃツッコめねぇよ。つかチャンピオン決めんの誰だ。」 「俺や。」 「くたばれ。」 あーくそ・・・ ついつい言い返してしまう自分が憎いっ。 「ははっ!悔しそうやな、響♪」 「・・・。」 「悔しいやろー?♪」 「・・・ほっとけ。」 ニーッと歯を見せて笑う那智の顔はほんとに気が緩むくらいアホ面で、 自由気ままに生きてそうな空気が・・・ まぁいいか。なんて思わせた。 .
/241ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1898人が本棚に入れています
本棚に追加