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そのまぶしい笑顔に完全に目が覚めると、アタシは周囲を見渡した
「さきちゃん・・・・でしたよね?俺の名前わかります??」
そんなアタシの様子にも構わず話しかけてくる
・・・・さきちゃんって・・・・
妹がアタシのことを「さきちゃん」と呼ぶからだろうか、明らかに年下の彼はアタシをあっさりとちゃん付けで呼んだ
「ごめんなさい、あみから聞いてない」
名前だけではない、同じ大学にいるってことすら聞いてない
いや、聞いたのかな?
アタシが覚えていないだけなのかもしれない
「超興味ないって感じっすか」
興味がないっていうわけじゃないけれど・・・・
そう言われると気にしたこともなかったというか・・・・
「ごめんなさい」
「や、謝ることじゃないけどね」
「同じ大学にいるってことも聞いてなくて」
正直にいうと、彼は一瞬眉をひそめたけど、すぐに笑い声に変わった
「あはは、ちょっと傷つくね」
「ごめんなさい」
「いや、だから、謝るほどのことじゃないんで」
爽やかな風が吹き抜けるように話す人だな
大学内でこうやって人と話すのはなんだか久しぶりかも
ふとそんな風に考えていると
「加賀見とうま、1回生、学部が違うから会うこともないけどね」
彼の声に意識を引き戻されて、握手を求めるように右手を差し出された
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