第22話『3年生編!入学式』

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"ザワザワ…" 長かった春休みも終わり、今日はフランソワーナ高校の入学式 学校の玄関は丈の長い制服を着た初々しい新入生やその保護者で混雑していた 「…うわぁ~!!なんか可愛い子がいっぱいいるなぁ~!!」 池面は玄関前で新入生の女の子たちを観察していた "ねぇ、あの人超格好よくない?" "うん!3年生かなぁ?" 「…お!さっそく噂されてる!!やっぱり俺、格好良すぎだぜっ!! …あの子、パンツ見せてくれないかな?後で頼んでみるか…」 "トントン…" 「……ん?」 「……池面?何やってんだ?」 「…あ!金羅頭くん!!」 「…お前、自分のクラスはもう確認したのか?」 「……え?クラスって?」 「この学校では1年毎にクラス替えって決まってんだよ…。」 「…そうなんだ…。なんか寂しいな…。せっかく仲良くなれたのに…」 「…俺もまだ見てないし…。一緒に見に行こうか?」 「…うん!」 ーーー "ザワザワ…" 3階廊下には新たなクラスの名簿が所々に貼ってあった "キャー!!ユミコ同じクラスじゃん!!" "…うそぉ!!よろしくねぇ~!" "俺、仲いい奴いねぇ…" "ドンマイだな…" "ペペロンチーノとカルボナーラってどう違うんだ?" 「…えっと…俺は…あった!3組だってさ!!金羅頭くんは?」 「……俺は4組か…」 …でき吉の奴は…と…! 池面と同じ3組か… 1年、2年と一緒だったのにな… 「………。」 …ん?居半種と一緒じゃん! ちょっとホッとした… 「…あ!いいな!!」 「…え?いきなり何だよ池面?」 「……金羅頭くんのクラスにあの学校一の美女と噂されてる"美神種(びじんだね)"さんがいるよ!!」 「…………。」 本当だ… 学校一美人だけど、裏では学校一性格が悪いと噂されてる"美神種 小町(びじんだね こまち)"と同じクラスだ… なんか関わりたくねぇ… 「…………。」 「…どうしたの?」 「…あ、いや…。んじゃ!もうすぐホームルーム始まるし!」 「…そうだね!また!」 ーーー "ガラガラ..." "シ~ン…" 「……………。」 静かだな… 俺は指定されていた自分の席に座るとケータイをいじり始めた
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