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「…じゃあみんな、ここから15分間休憩だ!入学式の時間になったら体育館に移動するように!ちなみに先生はこの格好で、堂々と出席します!」
「…………。」
なんか新学期から開き直ってんな…こいつ…
ーーー
「…地味男!」
「…おぅ、居半種!」
「…お前、あたしと同じクラスだったんだな!!あまりに地味だから気付かなかったよ!」
「あのなぁ…」
すると、俺達の目の前にツヤツヤの黒髪に大きな目、長いまつげの超美人な女子生徒が姿を現した
「…あなたね…居半種さんっていうのは…」
「………!」
…げっ!
こいつは…
「…そうだけど?」
「…まったく…。よりによって、噂のあなたと同じクラスだなんて…。問題起こさないでよね…。」
「……はぁ?あんた誰なのよ💢」
「私のこと知らない生徒がこの学校にいたのね…。私は美神種 小町。超美人で超スタイル良くて、超人気者の可愛い女の子よ、ジャガイモさん。」
うわぁ…
池面の女バージョンだ…
「……とにかく、私の評判落とさないように行動してよね…。」
「…何であんたにそんなこと言われなきゃならないのよ💢」
「え?私、可愛い?…知ってる。」
「……………。」
「……………。」
"パリパリッ…"
「………。」
…で、さっきから俺の隣の席でずっとポテチ食べてるこいつは何なんだ…
「……ん?」
"ササッ…"
「…………。」
いや、別に隠さなくても奪ったりしねぇよ…
…ってか、こいつかなり体がでかいな…
なんか相撲とかやってそう…
「……あげないよ…」
「…い、いや…。別に欲しくないよ…。それより名前、何ていうの?俺は金羅頭 幾男…。よろしく!」
「…ポテトチップスうすしお味…」
「…え?いや…。それじゃなくて君の名前だよ…」
「…あぁ…。太田 銀太郎(おおた ぎんたろう)…。ところで金羅頭くんはポテチの何味が好きかな?」
「…ん~…うすしお…かな…」
「……ふっ…。できるな…」
「…………?」
こいつ…!
俺のことを試してやがったんだ
ポテチのうすしお味なんて基本的過ぎて面白くない答え…
…だからあえてコンソメとか答える奴が多い
しかし、ジャガイモ本来の旨味や味わい深さを楽しむにはやっぱりシンプルでクセのないうすしお味が一番だ…
こいつ…
それを分かっていて、俺が本当のポテチ好きかどうか見極めようとしてたんだ…
なんて奴だ…
「…パリッ…君とは良い友達になれそうだよ…。よろしく、金羅頭くん…。」
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