第23話『隣の席は変な奴』

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「………?」 「参加者は4人…。まずは2人ずつに分かれてジャンケンするってのはどうだ?そして、勝った者同士がティラミスを賭けてジャンケンをする…。4人一緒にやっていきなり勝者が決まるのも興ざめだろ?なぁ、太田くん。」 「…なるほど。まずは1対1…つまり、ワン・トゥ・ワンか。いいだろう。」 なんか格好よく言うなよ! 「……じゃあ決勝で会おう、太田くん…。」 そう言うと小谷は小学生1人を教室の端へ連れていき、ジャンケンをしたがあっさり負けてしまった 一方、太田は... 「ふぅ~…。」 「お、お兄ちゃん…。まだ?」 「ちょっと黙っててくれないかな?精神を集中させてるんだ。…今日、結婚式で休んだ吉本さんと結婚式という儀式をする日本に感謝…。頂きます。」 「…………。」 凄い集中力だな… しかし、太田も小学生にあっさり負けてしまった ――― 「申し訳ないけど、許可なく校舎に入らないでね…。」 「分かりました。すいません。」 「分かりました。すいません。」 小学校の先生から注意を受けた俺達は校舎から出た 「金羅頭くん…」 「……ん?何?」 「僕、分かった気がするよ。人を信じることの大切さを…。これからはもう少し素直な自分になれそうだ…。」 「…そ、そう…」 どの場面でそう思ったんだろう… 「金羅頭くん。それと、君とは親友になれそうだ…。もし良かったらあだ名で呼び合わないかい?」 「…え?…あ、うん…」 「君のことは今日からカネちゃんと呼ばせてもらうよ…。君は僕のことを銀ちゃんと呼んでくれ…」 「…………。」 なんか可愛いな… 「じゃあ、今日の帰りにさっそく親友である君の家に遊びにいくよ…。」 そう言うと太田はズボンに手を入れ、ポテチを取り出した "パリッ…パリッ…" 嫌なところに入れてるな… てか、こいつ今日ウチに来るのか 図々しい奴… "ヒュ~…(風の音かも知れない)"
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