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『アルテミス。あなたは、すっきり出来たの?』
『はい。姉上。ベルセポネ姉上のおかげです。オリオンは、知っていたのですね。私が殺してしまったことを。』
『そうね。アポロンの嫌がらせ……いえ、アポロンに殺されるよりいい、と思っていたのね、きっと。』
私は、アルテミスの肩を抱いてやった。
願いは果たされた。この先、オリオン=雄大(おおた)がどんな道を進むかは、分からない。けれど、人を恋うる気持ちが、もう分かっただろう。
アテナとアルテミスは、いつまでも雄大が歩いて行った後ろ姿を見送っていた。
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