鈍痛

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 ハロウィンの夜。少年は軽くジャンプした。  瞬間、なにかが押しつぶされた。全身に電撃が走り、そのご、固いもので腹を殴られたような痛みに襲われた。  あまりのことに、声をだすことすらできなかった。  しかも一過性ではなく、ズキン、ズキン、と腹のあたりに鈍痛がつづく。 「に、二度と、ホウキなんかにまたがるもんか」  少年はうめき、身もだえる。その横にホウキが転がっていた。  この一部始終を見ていた他の子供たちが笑った。 「だから言ったじゃないか。男が魔女のコスプレなんかしちゃダメだって」
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