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「あ、あなた!」
「博士!」
その頭の下から出現した顔は、二人に驚愕の声をあげさせた。その顔は、なんとカイ博士のものだった。
「おまえたち、やはり不倫をしていたんだな!」
怒り満ちた声で、博士は叫んだ。
「……」
「……」
下着姿の二人に言いわけなどできるはずがない。
しかし、カイ夫人はある疑問を口にせずにはいられなかった。
「ど、どうしてあなたがいるの? さっき出かけたじゃない」
「ああ、あれか。あれはロボットだよ。私そっくりに作り、私の思考をインプットしたね。私の最高傑作だよ」
※※※
はっはっは。成功だ。見事に不倫現場を押さえたぞ。さすが私の最高傑作のロボット。
学会に出かけていたはずのカイ博士は、ホテルの一室にいた。携帯電話に見入っている。その画面には、下着姿のカイ夫人と助手が映っていた。
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