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実は、あれこそ本物のロボット。目の部分にカメラを内蔵しており、そこから携帯電話へと映像を送っていたのだ。
彼は映像を確認すると、満面に笑みを浮かべた。
「どうしたの? そんなにうれしそうにして」
そこに、若い女がやってきて聞いた。バスタオル一枚だ。ほんのりと湯気が立ちのぼっている。
カイ博士は携帯電話をすばやく隠し、
「いや、なんでもないよ。ただ、きみと会えてうれしいだけさ」
彼女の肩に手をかけた。バスタオルが落ちる。
「やだ、もう」
女は照れた声をあげる。
これで心置きなく不倫ができるぞ。万が一バレても、お互いさまだ。文句など言えるものか。カイ博士は有頂天の気分で、獣のように彼女に飛びついた……。
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