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その日の夜、彼は作業着のまま私に会いに来てくれた。
「すぐに来てやれんくてごめんな」私の頭を撫でながら彼が言ってくれた。
私は泣きながら彼に
「私、子供産めんて。子供産めない体なんやて」と 言うと彼はポカンとした顔でこいつ何言うてるんって顔をした。
彼「何言うてるん?」
私「そのままだよ。私、子供を産みたくても産めれへん。そういう病気なんやて」
彼「…冗談だろ」
私「冗談ちゃうわ。先生がそう言ったんや。」
彼「…マジかよ」
そう言ったきり彼は何も言わなかった。
別れることは覚悟していた。大好きな彼氏だからこそ幸せになって欲しかった。
子供を産めない私が彼氏と一緒にいるのが悪いことのような気がしたから。
でも本当は別れたくなかった。
離れたくなかった。
ずっとずっと一緒にいたかった。
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