真実は一つ

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「で、本当に何で僕にそんな話をしにきたんだい?」 宗士は自分の机には戻らず、轟とはテーブルを結んだ反対側のソファーに腰掛けた。 「いや、なんか山本先生が今スランプだって聞いたんで、ネタをと思いまして。」 「別にいいよ。ただ今は話書きたくなかっただけだから、別にスランプじゃないよ。」 宗士は目を細くして遠くを眺めるように轟のいる方とは逆の方を向いた。 「先生、スランプ中の方は皆そういうんですよ。なんならその場所今から行ってみます?ここから近いですから。」 「現場があるの?」 宗士は不思議そうに轟を見た。
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