真実は一つ

20/28
前へ
/34ページ
次へ
「圭一、さっきも僕は言ったろ?僕は君の味方だと。」 宗士は圭一を後ろから抱きしめた。 宗士の腕の中で圭一が塞きをきったように泣き出した。 その泣き声は今までどうしようもなく不安定だった心が宗士の優しさで一気に込み上げて来たのだろう。 圭一が落ち着くのを待って宗士は口を開いた。 「圭一、お兄さんはどこだい?」 その質問に圭一だけでなく轟も驚いた。 圭一はゆっくりと二階に続く階段を上り、ある部屋の前で止まった。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加