little 1

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イチカはまさに、いい女だった。 高校生時代、 俺は紗奈をずっと好きだった。 龍之介から、紗奈に話し掛けろと王様命令が下る前から、気になっていた。 でも、どんなに追いかけても、追いかけても…紗奈はいつも…龍之介だけ見てた。 でも…いつからか… 目で追うようになっていたのは… …イチカだった。 これが心代わりとは、呼びたくないほど、 最初は小さな灯りのようだった恋心というヤツも… 名の通り、炎のような… 恋になっていた。 強気の発言も 寂しがりを隠す手段で、 憎まれ口も 実は愛情表現だったり、 時々、泣く事も かなり可愛いかったり、 もったいないくらいの女だった。
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