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イチカはまさに、いい女だった。
高校生時代、 俺は紗奈をずっと好きだった。
龍之介から、紗奈に話し掛けろと王様命令が下る前から、気になっていた。
でも、どんなに追いかけても、追いかけても…紗奈はいつも…龍之介だけ見てた。
でも…いつからか…
目で追うようになっていたのは…
…イチカだった。
これが心代わりとは、呼びたくないほど、
最初は小さな灯りのようだった恋心というヤツも…
名の通り、炎のような…
恋になっていた。
強気の発言も
寂しがりを隠す手段で、
憎まれ口も
実は愛情表現だったり、
時々、泣く事も
かなり可愛いかったり、
もったいないくらいの女だった。
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