little 1

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「…ハル…元気なかったね…。」 「…うん。」 ほろ酔いのハルは、明日の朝が早いからと、早々に帰って行った。 「…たぶん…」 「たぶん?」 「うん…」 口ごもるアヤカに、不思議そうな顔を浮かべた。 「…ハルのお袋さんの事かな。」 「…どうゆう意味…?」 「ハルのお袋さんとうちの母親は、同級生で…」 「それで、二人は仲いいんだ。」 「…うん…でも、それだけじゃなくて…しばらくハルはうちにいたんだ。」 「…家出?」 「あー…と…、ハルのお袋さんの育児放棄。」 「…え…」 「私も小学生でよく分からなかったんだけど…うちの母さんが、ハルのお袋さんに頼まれて、うちで面倒みてたらしい。…このままだと、虐待しかねないって…」 紗奈は眉を寄せた。 「…虐待って…」 「あーでも、されてない。そうなる前に、母さんに頼ったんだ。 ハルはたぶん、拓兄や龍之介の事…マジで兄ちゃんみたいに慕ってた。特に龍之介のことは、父ちゃんとでも思ってたのかも…」 「…そっか…。」
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